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助産師が不妊治療を経験してわかったこと

子宮内膜症のため手術→不妊治療開始→体外受精で妊娠・出産した助産師の記録

採卵日②

いよいよ採卵!

 採卵室へ入るとすぐ、内診台へ。

 どんな室内か色々見たかったのですが、そんな余裕は全くありませんでした。

 台に上がった途端に両手を固定され、あっという間に血圧計、心電図モニターを装着、心の準備も何もあったもんじゃありません。

 そうだった、子宮内膜症でOPEした時もこんな感じだったなーと思い出しながら、されるがままになっていました。

 その間、担当医が「いっぱいとれそうだねー!」と話しかけてくださり、「なんとか質が良いものが採れれば・・・」と答えている途中、突然マスクが装着されました。

 「あれ?吸入麻酔・・・?」とあわあわしていると、「いえ、これは酸素マスクで、麻酔は静脈麻酔」と麻酔科医師に即答され、ああ、酸素マスクだったのかと思っている内に喉のあたりが熱くなり、そのまま意識消失しました。

 

安静時間~診察まで

 「〇〇さん、〇〇さん、〇〇さん」と遠くから呼ばれるような感じがしてハッと目を覚ますと、そこは待機室のベッドの上でした。

 まだ麻酔で朦朧としていましたが採卵が終了したことを理解し、生理痛のような下腹部痛を感じながら、うとうとしていました。

 少し頭がクリアになってきた頃、採卵中に出勤した夫に連絡しようと、サイドテーブルの引き出しの中のスマホを取り出そうとしたのですが、寝たままなので手が届いても引き出しが開きません。

 引き出しをがたがたさせていたところ、ちょうど様子を見に来た看護師さんに見つかり、スマホを出してもらいました。

 時間をみると、採卵に行ってから帰ってくるまでに30分くらいしか経っていません。

 麻酔の影響で視線が定まらずスマホで文字を打つのに時間がかかりましたが、終わったことだけ夫になんとか伝えて、うとうとしていました。

 そうしているうちに点滴が終わり、抜針に来た看護師さんに付き添ってもらいトイレへ。

 下腹部痛は消失し、多少頭が揺れる感じがあったものの、無事にトイレは済ませられました。尿意を感じていたわりに、尿が出るまでに時間がかかりましたが、これも仕方ないと思いつつ・・・。出血はほんの少しでした。

 意外とぴんしゃんしていた私に看護師さんは驚き、「痛くないですか?すごくたくさん卵巣に針を刺したので、採卵後にボルタレン坐薬入れましたけど、あのくらい刺すと痛みが治まらなくて皆さんソセゴンも打ちます。だから、我慢しなくていいですよ」と。

 そうなのか、そんなに針を刺したってことはたくさん採卵できたのかな、何個採れたのかなと思いながら、本当に痛みはありません、大丈夫ですと答え、2時間は安静をと言われたので、再び休んでうとうとしていました。

 ところが、なんとなく、嘔気が出現。

 麻酔のせいかなと思いながら、様子を見に来た看護師さんに伝えると、しっかり回復するまで休んでください、診察に呼ばれるのにもまだ時間がかかりそう、とのことで、ゆっくり休ませてもらいました。

 トータルで2時間半くらい休んだところで嘔気はなくなり、「そろそろ診察ですから着替えて診察室の前へ」と声がかかりました。

 この時点で13時半近く。さっさと着替えを済ませ、今度は空腹感が辛かったので、持参したお茶とマドレーヌを食べた後、診察室前で待ちました。

 

採卵結果

 なんとなく身体が重だるい感じがあり、早く呼ばれないかなーと思っていたところで、診察室に呼ばれました。

 結果は、36個採卵できました。

 ちょっと多すぎて不安でしたが、担当医曰く「やっぱりいっぱい採れたねー!これだけあれば充分、充分!でも、OHSSのリスクがあるから、新鮮胚移植はやめましょう」とのこと。

 「ただねー、ご主人の運動率が悪くてねー」

 見ると、いつもは70%の運動率がまさかの20%!

 一瞬、誰か別の人のじゃないかと疑うほどの所見でした。

 自然妊娠した経緯や、夫に問題がないことから顕微授精はしないと決めていた私たちでしたが、この時には顕微が頭をかすめました。

 が、担当医は「体外受精がいいんだよね?濃縮したらまあまあ大丈夫の値だから、全部体外で行こう」と言ってくださり、やや心配ではあったものの全部体外でお願いしました。

 この後、凍結の方針を話し合い、担当医は全部胚盤胞まで培養しても良いという意見でしたが、保険の意味も含めて3日目胚を2つ凍結してもらうことにしました。

 あとは、日常生活の注意事項などを聞いて、診察終了。

 特に何もない限りは、今度は移植周期の受診で良いということになりました。

 念のため、痛み止めと抗生剤を処方してもらい、診察は終了しました。

 

なんとか自力で帰宅

 さて、採卵を終えた私の一番の懸念事項は、トラブルなく帰宅できるか、でした。

 帰りは電車と地下鉄を乗り継いで約1時間+駅から徒歩10分弱の道のりです。

 会計待ちの間に痛みはないものの予防策でロキソニンを内服し、会計後はさっさと駅を目指しました。

 早歩きはできず、少し背中を丸める姿勢にもなりましたが、歩行はまあまあ。

 電車も地下鉄も空いていて、座って帰れたのにはホッとしました。

 ただ、いつもは酔わないのに少し酔う感じがあり、まだかなー、まだかなーと思いながら、降車駅までの数を指折り数えていました。

 スマホ画面を見るとさらに酔いそうだったので、ひたすら窓の外を見ながらやり過ごし、無事に最寄駅に到着。

 最寄駅からタクシーを使うことも考えたのですが、意外と大丈夫そうだったので、ゆっくり歩いて自宅に辿り着けました。

 

 帰宅できたのは16時近く。

 この後、空腹による低血糖で具合が悪くなったものの、食事を摂って復活。

 痛みもなく、わりと普通に過ごせました。

 

 

 

 長くなりましたが、採卵レポはこれで終わります。