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助産師が不妊治療を経験してわかったこと

子宮内膜症のため手術→不妊治療開始→体外受精で妊娠・出産した助産師の記録

マタニティマークに対する葛藤

 妊娠前、こちらでマタニティマークに関する記事を書きました。

myumyu1612.hatenablog.com

 周囲からの反感を買うことを恐れて、マタニティマークをつけられない妊婦さんがいることを報道で知り、それでも、自身の身体や赤ちゃんを守るためにもマークはつけましょう、ということを書いたのでした。

 しかし、いざ自分が妊娠し、マタニティマークを貰うと、つけるかどうか悩む自分がいました。

 

 その理由はまず、母子手帳交付時に貰ったマタニティマークが、予想外にもラブリーなものであったこと。

 今まで目にしてなじみがあったのは、このタイプ。

 「マタニティマー...」の画像検索結果

 

 しかし、実際貰ったのは、こちらのタイプでした。

 「マタニティマー...」の画像検索結果

 ピンクでハート型のこのタイプは、36歳、辛口ファッションが好みの私にとってはハードルが高かったです。

 一気に、ふわふわした世界に引き込まれる感じ・・・(苦笑)。

 

 そして、もう一つ、最大の理由が、マークをつけることで他人に嫌な思いをさせたり、何か危害を加えられたら困る、ということでした。

 私の考えは妊娠前と変わらず、妊婦自身の身体と胎児を守るために、マークはつけた方がよいと考えています。

 なので、マークがどんなに自分の好みには合わないラブリーなものでも、つけるしかないと腹をくくったのですが、夫に「マークをつけることでかえって危険な目に遭うことがあると想定されるなら、マークは電車で優先席に座っている時とかにわかるようにして、その他の時は外しておいた方が無難かもよ」と言われ、うーん・・・と悩む羽目に。

 妊娠がわかってからというもの、もう自分一人だけの身体ではない、とにかくお腹の子を守らなければという気持ちが強くなり、通院のため一人で出かけなければならない時は妊娠前より慎重に行動することを心掛けるようになりました。

 いくら少数とはいえ、「お腹を殴られた」「暴言を吐かれた」ということを聞くと、自分がそういう場面に遭遇した時にきちんと身を守れるか自信がない・・・。

 でも、マークをつけることで避けられる事態もあるはず。

 この二つに葛藤しながら、最初の頃は電車やバスで座っている時にはマークをつけ、電車やバスを降りたら外したり見えなくしたりしていました。

 けれど、なんでそこまでしてコソコソしなければならないのかと、今度はバカバカしくなり、最近はつけっぱなしにして過ごしています。

 今のところ、身体的には何の被害もありません。

 

 それでも、電車で立つ時には、座っている方が「譲るように圧力をかけられている」等と思わないように、マークを見えないように配慮しています。

 ただ、電車で座っている方々は、それぞれスマホタブレット、ノートパソコンでの作業、読書、居眠りなんかで、目線を上にあげることなんて殆どありません。

 こちらが意識しているほど、向こうはあまり気にしていない、いや気づかないものなのだろうと実感しています。

 が、妊婦であることが周囲にわかることへの恐れと、自分の身体を守らなければという気持ちとで悶々とし、今までにない居心地の悪さを感じています。

 妊婦は迷惑をかける存在であると自覚して、小さくなっていなければならないのかと考えると、息が詰まりそうです。

 私の場合、職場は徒歩圏内なので、どうしても一人で公共交通機関を使用しなければならないのは通院の時くらいです。

 しかし、毎日電車通勤しなければならない妊婦さんもたくさんいらっしゃいます。

 同じく妊婦の同僚は、つわりがある中、マタニティマークを必要に応じてつけたり外したりしながら、満員電車で通勤しています。

 このように、ひどいつわり症状や突然の体調不良、お腹の張りなど、妊娠による体調の変化がある中、必要以上に周囲に配慮しながら過ごす肩身の狭い妊婦さんも多いのだろうなと思うと、心が痛いです。

 マタニティマークを、見せびらかしたくてつけているわけではありません。

 妊娠中に、乗りたくて満員電車に乗っているわけでもありません。

 妊婦だから優遇してもらって当然、という気持ちなんかまったくありません。

 せめて、周囲の方々に、そこにいてもいいと思ってもらえたら、温かい目で見守ってもらえたら、妊婦はそれだけでも精神的な負担が軽くなると思います。

 

 不妊治療中は子どもがいないという居心地の悪さ、妊娠したら上記のような居心地の悪さを感じ、子育てになると、「子どもがうるさくてすみません」とか「ベビーカーで電車に乗ってすみません」とか、子連れの罪悪感みたいなものを抱えて生きていかなくてはならないのかと思うと、ちょっとブルーになるこの頃です。