助産師が不妊治療を経験してわかったこと

子宮内膜症のため手術→不妊治療開始→体外受精で妊娠・出産した助産師の記録

胎児心音低下 -出産レポート②-

遅々としていますが、出産レポートの続きです。
書きたい記事が色々あるのに、子どものお世話で一日があっという間に過ぎてしまい、パソコンに向かう時間がとれません(涙)。

胎児心音低下にドキドキ

入院当日の陣痛誘発は不発に終わり、その日はそのまま陣痛室で過ごすことになりました。
破水しており、胎児の頭の位置もまだ高く、臍帯脱出のリスクがあるからと、動ける範囲はトイレまでのみ。
もちろん、感染予防のためシャワーも許されず。
陣痛室にはテレビもなくて、寝るしかないという感じでした。
そんなわけで、夕食と洗面を済ませた後は、体力温存のために即寝ることにしました。
ところが、そこへ眠れなくなる出来事が。
就寝前にCTGモニターを装着され、胎児心拍を聞きながらウトウトしていたところ、突然、胎児の心拍数がゆっくりと低下。
リズムで気づき、モニター画面で心音の低下を改めて確認した私は、慌てて横向きの体勢を取りながらナースコールを押しました。
離れたところでモニター画面を見ていた助産師達も走ってやって来て、一気に緊迫したムードに。
酸素マスクを取り付けられながら、緊急帝王切開が頭をかすめたその時、心音は元に戻っていきました。
「さすが助産師、落ち着いて対応してるねー」なんて言われましたが、内心はかなりヒヤヒヤ。
おそらく、臍帯因子の心音低下と考えられました。
破水し、クッションの役割も果たす羊水が少なくなっているため、臍帯が圧迫されているのではないかということでした。
その後も2回程心音の低下があり、結局朝までモニターをつけたまま過ごすことになったので、本当に心配だったのとまた不自由な状態になり、夜は眠れませんでした。

2日目も不発・・・

翌日は、入院日とは違う促進剤を使用する予定でしたが、子宮口の熟化がイマイチということで前日と同じ促進剤をすることに。
診察の結果、子宮口は3㎝のままで、まだまだ厚ぼったくて硬いし、胎児の頭の位置も高い・・・。
今日もたぶん生まれないなぁ、今朝の採血データは悪くないと言われても破水後24時間経つし帝王切開かなぁと思いながら、促進剤の投与を受けていました。
そんな中、またもや心音が低下。
バタバタするスタッフ、酸素マスクを取り付けられた私を見て、付き添っていた夫はびっくりしていましたが、時々あることだからと説明。
それ以降も1回程心音が低下しましたが、回復は良く、胎児の元気さも全く問題がなかったため、やはり臍帯因子で一時的なものだろうということでした。
そして、痛みはというと、午前11時半頃から定期的な痛みが来るようになりました。
でも、発作の間もまだまだ話せるし、昼食も食べられる状態。
そういった状況を冷静に分析し、「本当に痛い時はこんなもんじゃないな」と感じるので、本当に出産できるのかと出産までが限りなく遠く思えました。
その痛みがだんだん強くなってきたのは13時過ぎだったと思います。
発作の間に話すことが難しくなり、夫に軽く腰の辺りをマッサージしてもらうことが心地よく感じられるようになりました。
その内、徐々に痛みと痛みの間が短くなり、痛みの強さも強く、ピークも長くなってきました。
ついに、15時に配られたおやつは夫に譲りました。
食い意地が張っていて、どんなことがあっても食べることをおろそかにしない私がおやつを食べない状況を見て、夫は相当な痛みなんだろうと思ったようです。
また、実習中の看護学生さんたちがマッサージや足浴をしてくれたのは、リラックス効果があって痛みの緩和に繋がり、本当に助かりました。
そんなふうに痛みと戦っていた中、様子を見に来た主治医が、3㎝の子宮口を4㎝へぐりぐりと開大!
もう、これが痛いのなんのって!!
促進剤による痛みなんて比じゃありません。
声だけはもらすまいと決意していた私も、さすがに「いたーい!!」と叫びました(笑)。
仕事上この刺激の辛さはよーくわかっていたので、不必要にしないでほしいとお願いしていたのですが、お産を進める上ではせざるを得ませんでした(泣)。
しかし、無情にも夕方には促進剤の投与が終了してしまい、翌日にまた仕切り直すことになりました。
この日は疲労も強く、出産に備えて、病棟の病室で休ませてもらいました。
それにしても辛かったのは、この日もシャワーに入れなかったこと。
清拭と洗髪はしたものの、もう早くお産してとにかくシャワーに入りたい一心でした。