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助産師が不妊治療を経験してわかったこと

子宮内膜症のため手術→不妊治療開始→体外受精で妊娠・出産した助産師の記録

出産前教室に参加してきました

妊娠経過

 先週末から妊娠後期に入りました。

 夜の眠りが浅いとかトイレが近いとか細々したトラブルはあるものの、体調は概ね良好で過ごせています。

 ただ、お腹が重くて早歩きができず、のたのたゆっくりしか歩けません。

 もともと歩くスピードが速く、気持ちは速く動けそうな気がするのですが、身体がついていかない感じです。

 

出産前教室へ

  先週の土曜日、夫と一緒に区の出産前教室に参加してきました。

 教室は全3日の日程で組まれていて、3日目は夫の育児参加促進を目的にしている内容です。

 今までは自分が教室を行う立場だったので、受講するのって新鮮だなーとワクワクしながら会場へ。

 会場の席は、住所が近い者同士で座れるようにグループ分けされていました。

 当日のプログラムは、

 ①ビデオ上映 

 ②助産師による講義:妊娠中の保健と生活、お産の準備と経過、産後の生活 

 ③実習:お父さんによる赤ちゃんの抱っことおむつ交換、妊婦体験

という流れ。

 時間はトータルで3時間ほどです。

 結構参加者が多く、年齢層はやや高めかなといった感じでした。

 

ビデオ上映

 保健師さんの挨拶の後、早速ビデオ上映開始です。

 ところが、ビデオが始まり、太鼓の音を合図にお腹の赤ちゃんに話しかけるお父さんの姿が映った途端、嫌な予感が・・・。

 そのビデオは、看護師や助産師の勉強をしていた学生時代に観たことがあり、20年以上前に制作されたNHKエデュケーショナルの「お父さんへ 赤ちゃんへからのメッセージ」でした。

 ものすごく大雑把に内容をまとめると、「お腹にいる時から赤ちゃんにお父さんが話しけると、産まれた時から赤ちゃんはお父さんの声がわかります」「赤ちゃんはお母さんに安心感を、お父さんには刺激を求めています=だからお父さんも積極的に育児関わりましょう!」みたいな感じです。

 確かに、妊娠中からお腹に向かって話しかけるのは良いことだと思うのですが、今となっては時代にそぐわない部分もあり、研究データも古いのではと腑に落ちない点も・・・。

 後日、このビデオの件を他の地域に住む助産師の友人に話したところ、なんと彼女も出産前教室で同じビデオを観たとのこと。衝撃を受けて調べてみたら、今もこのビデオは全国的に自治体の出産前教室で使われているようです・・・。驚きました!

 

助産師による講義

   ビデオ上映の後は、妊娠中から産後の生活までの講義。

 エネルギッシュな助産師さんが、ものすごいスピードで話していらっしゃいました。

 小一時間の講義にしてはてんこ盛りの内容でしたし、イメージしにくいところもあるかなと思ったのですが、夫は眠くならずに聞けて、理解できたと話していました。 

 ずっと話を聞くだけではなくて、胎児人形の重さを感じてみたり、妊娠中のエクササイズをしてみたり、分娩時の呼吸法や夫のマッサージの練習もあったので、良かったのかもしれません。

 

実習:抱っことおむつ交換、妊婦体験

  まず、保健師さんから赤ちゃんが泣きやまない時の対処法や産後うつに関する説明があり(ここで、やはり保健師さんは虐待予防の視点に立っているなと実感)、デモを見た後に抱っことおむつ交換、妊婦体験の実習へ。

 抱っことおむつ交換は、夫は当然のように私に方法を聞くし、私も「こうするのよー」なんて例を見せながら教えていると、見回りに来た保健師さんから「奥さんは、何か赤ちゃんに関わるお仕事でもされているんですか?」と聞かれ、黙っていたのに職業がバレる結果に。黙っていたのに、つい夢中になったのがいけなかったです・・・。

 妊婦体験では、約8㎏の重さのジャケットを装着し、動作のしにくさに戸惑う夫たちの姿を見て笑う妊婦さん達の構図が。

 夫も寝てみて起き上がる時の大変さを実感したようです。

 ちなみに、大体のところでは行われている沐浴実習はなく、必要物品の展示のみでした。たぶん、産後は私が沐浴をすると思うので、実習がなくてもよかったのですが、夫はちょっと残念がっていました。

 

参加してみて思ったこと

 終了後、夫は「勉強になった!」と言っていましたが、私自身はやはり、あまり新鮮味はなかったです。

 そして、いち受講者というより、助産師の視点で見てしまうことが多かったかもしれません。

 夫は満足していたので良かったのですが、内容にもう少し、産後の夫婦関係についての話があっても良かったのかなと感じました。 

 産後はそれまでの夫婦関係が大きく変化する時期。

 産後クライシスという言葉があるように、産後は夫婦の愛情が急速に冷え込む状況になりかねない時期です。

 産後クライシスの主な原因としては、夫が妻に家事・育児を丸投げすることや妻のホルモンバランスの変化などがあります。

 そういった事態を避けるには、夫が妻のホルモンバランスの変化について理解する、夫が基本的な家事・育児能力を身につけるといったことのほかに、双方が歩み寄ってコミュニケーションをとることが大切になります。

 そのため、例えば、夫向けの調理実習を含めたプログラムや、産後の妻の心理や夫婦間のコミュニケーションの重要性についての説明などが、出産前教室であればと思うのです。

 妊婦体験は確かに妊婦の大変さをわかってもらうには有意義ですが、妊娠期間は10ヶ月で終わります。沐浴実習も、役立つのはせいぜい生後1か月くらいまでです。それよりも長い育児期をどうやって夫婦間で協力して乗り越えていくか、そこに重点が置かれた出産前教室があってもよいと思います。

 また現場に復帰した時に、今回感じたことを生かしていきたいです。