離乳食へのハードルが下がったWHOのガイドライン
先日、娘の10ヶ月健診に行ってきました。
2700㌘台で生まれ、小ぶりだった娘はもう10㎏を超え、身長と共に成長曲線のいちばん上、もしくはややはみ出し気味(笑)。
私も夫も身長はある方なので、遺伝だと思います。順調に育って有難いですが、抱っこ紐での抱っこが長時間にわたるとツライし、パンツタイプのオムツはもうLサイズでコストがかかる、というトホホな面もあります。
補完食の考え方に目からウロコ!
さて、10ヶ月にもなって今さら感満載ではありますが、離乳食のことを。
離乳食が始まる前、私はやや憂鬱な気持ちでいました。
ちょっとしか食べないのに、お粥なんて10倍粥だの7倍粥だの色々あるし、裏ごしなんかも面倒、ごっくん期だのモグモグ期だの細かいステップアップも何なんだ…とあまりよいイメージがありませんでした。ハードルが高いと感じていたのです。
重い腰を上げて何から準備しようかと考えた時、学生時代に離乳食のことは少し勉強していましたが、忘却の彼方だったので再度基本を押さえることにしました。
それで私は、厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-10.pdf#search=%27%E6%8E%88%E4%B9%B3%E3%83%BB%E9%9B%A2%E4%B9%B3%E3%81%AE%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%27)
とWHOの補完食(離乳食)のガイドライン(http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/66389/2/WHO_NHD_00.1_jpn.pdf)を参考にしました。
WHOの補完食(離乳食)のガイドラインは存在そのものは知っていましたが、ラクテーションコンサルタントをしている友達から勧められ、初めて熟読しました。
そしたら、目からウロコがぼろぼろ!
日本の離乳食のお作法、決まりごとって何なのかしらと思うくらい、シンプルで大事なことを押さえていてわかりやすいのです。
補完食の目的は「母乳またはミルクで補えない栄養、エネルギーを補うこと」。
つまり、乳幼児の1日に必要なエネルギー量から、母乳やミルクより供給されるエネルギー量を差し引いて生じる差を、補完食で補いましょう、ということです。
日本の離乳食は文字通り、離乳させることが目的になった内容や方法ですが、そうではないんですね。
乳幼児に与える補完食は、栄養が十分で安全で適切に与えることが大事だそう。そのため、補完食を薄めすぎたり、回数や量が少なすぎたり、補完食は母乳より栄養の質が低いのに母乳の代わりにするようなことは避けた方がいいのです。
WHOのガイドラインだと、「比較的少ない水でお粥をつくります。お粥はすすることのできない濃さにしましょう」と書いてあります。
日本ではお粥を10倍粥から始めて、次は7倍粥、5倍粥に…と言われたり、レシピに掲載されていたりしますよね。
しかし、10倍粥や7倍粥は薄すぎて栄養が足りていないかもしれません。
赤ちゃんの胃の容量は約200mlなので、薄いお粥だとすぐに満腹になってしまいますから、必要量を得るにはかなり食べなければならないことになります。
ちなみに、厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食開始当初の調理形態を「なめらかにすりつぶした状態」としているだけで、10倍粥を与えましょうとは書いてありません。
10倍粥って、どこから出てきたのでしょうね。
また、補完食では、主食以外に必要な栄養素やエネルギーの差を最もよく埋める食品として、豆類・種実類、動物性食品、緑黄色野菜と果物、油、砂糖、脂肪があげています。
日本の離乳食では油は極力使わないように、使っても少量とされることが多いので、ちょっと驚きでした。
あと、補完食は日本の離乳食とは違い、回数も多いです。
生後6ヶ月以上から12ヶ月まで母乳は欲しがるたびに与えること、母乳育児の場合は1日3回補完食を与え、そうでない場合は1日5回補完食を与えるように記されています。
これを読んで、1回に食べる量が少ないとかなかなか食べないとかなら回数を増やせばよいのだと思い、すごく気持ちが楽になりました。
補完食の考え方で気持ちが楽に
WHOのガイドラインで大事なポイントがわかり、俄然やる気が出た私。
日本式で離乳食をきっちり進めようとするとストレスだから、適当に大体の感じでやればいいと思えました。
そして、娘には最初から5倍粥(全粥)を作って与えました。開始当初の全然食べない、食べにくそうにしていた頃は少し薄めたこともありましたが、食べられるようになったらそのまま気にせずあげていました。9ヶ月頃からお粥を嫌がるようになったので、今は軟飯にして食べさせています。
次回以降は、アレルギー対策の話やどのように毎日の離乳食献立を組み立てているか書きたいと思います。